2009年04月21日

LNGに供給余剰感、生産・輸出見直しへ

LNG生産・輸出見直し 景気減速で供給過剰感
カタール、新市場の開拓急ぐ
インドネシア、供給体制修正
(日本経済新聞4月21日朝刊7面)

日本経済新聞によると、世界的な景気減速を背景に液化天然ガス(LNG)の生産国が相次いで生産調整や販路の多角化に乗り出したとのこと。世界のLNG供給能力は、2009年だけで25%増える見通しという。
インドネシアでは、日本や韓国、台湾の電力・ガス会社がカリマンタン島ボンタンの生産基地から輸入しているLNGを、4月から年末にかけて最大15%の出荷減で要請。電力用の需要が落ち込んでいるためだ。ボンタン基地の生産能力は年2200万トンだが、100万トン程度の削減を余儀なくさせられるため、近く稼動予定であるタングー基地からの中国やメキシコ向けLNGを振り分けて、埋め合わせたい意向。ガス田は一度減産すると回復に時間を要するらしく、タングーでの立ち上げ時の生産量を抑制する方向で、国営石油会社プルタミナと事業出資するBPが協議しているという。
カタールは年産3000万トンを超える、世界最大のLNG生産国であり、来年末までに4600万トンの生産能力を上乗せする方向だ。世界需要の3割超に相当し、新市場の開拓を急がなければならない状況。国営カタールガス社のファイサル・スウェイディCEOは、日経に対し、タイ向けのLNG輸出で同国と基本合意に達し、2011年から年間100万トンを輸出すると明らかにしたとのこと。どうして日経に情報をリークする必要があるのかは穿った見方しかできないが、供給先の確保に懸命なんだということにしておく。ちなみに、タイはLNG輸入が初めてなんだとか。このほか、カタールはポーランドへの供給で合意、UAEやクウェート向け輸出の準備に入っているとのこと。
LNG最大の消費国として今後の成長が期待されていた米国では、景気後退に加え、技術革新により天然ガスの供給が増加。カナダからのパイプラインと比べてLNGの割高感が強まっているという。LNGの価格は昨年夏と比べて5分の1に下落。LNGの余剰感が強まる一方で、LNG生産の参入が相次ぎ、頭の痛いところだろう。ロシアがサハリン2を今年2月に稼動したほか、2013年までにはイエメン、ペルー、アンゴラなどが生産開始する見通しで、生産国は現在の16カ国から20カ国程度に増えるとのこと。日本経済新聞が掲載した、メリルリンチのまとめた「2009年に生産を始める主なLNGプロジェクト」を以下列記する。
<インドネシア>
タングー第1系列は年380万トンで6月に生産開始
タングー第2系列は年380万トンで8月に生産開始

<カタール>
カタールガス2第4系列は年780万トンで稼動済み
ラスガス第2系列は年780万トンで6〜7月に生産開始

<ロシア>
サハリン2第1系列は年480万トンで稼動済み
サハリン2第2系列は年480万トンで年末に生産開始

<イエメン>
イエメンLNG第1系列は年340万トンで5〜6月に生産開始
イエメンLNG第2系列は年340万トンで7〜9月に生産開始





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posted by 鈴木零号 at 11:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | ガス関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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