2009年03月10日

原油価格下落に揺れる産油国

過熱後の余韻残る産油国
減産で「ガス欠の悩みも」
(日本経済新聞3月8日朝刊7面)

日本経済新聞「中外時評」で脇祐三論説副委員長は、「原油価格下落により湾岸産油国はパニック状態と多くの人は思いがちだが、現実はかなり違う」と指摘した。湾岸産油国の足元の景気は、原油価格の下落よりも金融危機に伴うダメージの方に、より大きく左右されるというのだ。同氏はイラン、サウジアラビアを例に挙げ、日本による中東向け輸入がイランで上昇、サウジで3%減にとどまると紹介し、両国の順調ぶりを強調。その一方で、クウェートやドバイの苦境を解説し、違いを鮮明にした。
文の最後には、OPECの3月総会での追加減産が見込まれることで、原油の随伴ガスが減少し、石化産業や水・電力インフラへの影響がでると指摘している。


同氏の指摘は興味深く、一側面として有用な解説である。だが、産油国は石油収入に依存するモノカルチャー経済。原油価格が100ドル/バレルを超える時のように、財政に余裕がある訳でもなかろう。とくに、サウジアラビアは王族が5000人以上を超えると言われ、全て税金で裕福な生活を保障してきた。原油価格が2003年の30ドル/バレル時で財政状況はカツカツだったというから、40ドル/バレルの水準くらいではまだ厳しいと思われる。同氏は「底堅い国内需要をにらんで外国ビジネスマンのサウジ詣でが活況」と言及しているが、この裏には同国の外資導入したいという欲求が衰えていないことを意味しているのではなかろうか。また、同国アブドラ国王が「適正な原油価格は75ドル前後」と発言したことも同氏は指摘した。この発言もサウジの厳しさを如実化しているとしか思えない。
原油相場は、アジア需給での余剰感が薄れ、いまようやく上昇への環境が整ってきた。追加減産も折込済みで市場を支えている今が原油相場を引き上げる正念場。OPECは3月15日の総会で50〜100万d/bの削減に踏み切るだろう。だが、追加減産後の遵守率は低下すると見るのが正しいのではないか。





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posted by 鈴木零号 at 13:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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