2014年01月05日

廣瀬EMG社長「コア事業の強化へ」最終回

【石油開発事業の可能性】
―将来、石油開発事業に本格的に取り組むこともあり得るか?
我々自らが開発事業に資金を投入するというより、少々ずるい言い方かもしれないが、様々な開発案件の中から選択し、安定的に引き取り、精製して販売するというダウンストリームの領域にこそ当面は傾注すべきだという立場だ。仮に、シェールガスなどの利権を買ったとしても、実際にそれがどの段階でリターンにつながるのかが見えない。世の中にこれだけ様々なものが出てくる中で本当に売れるのかどうかの判断は難しい。それらを自分たちで全部引き取るわけにはいかない。したがって、これらの不安定要素を考えた場合、我々はやはり精製以下のダウンストリーム領域にこそリソースを投入すべきだろう。ただ、中計の成長戦略に掲げる「石油から化学へ」に基づく海外展開としては、社内検討チームを立ち上げてビジネス機会をうかがう準備はしている。成長市場であるアジア向けに日本からFOBで出すだけではなく、人材の派遣も投資も実施してそこにガス利権が付いてくるようなケースはあるだろう。ただ、我々自らが主体的にそこを目指し入っていくことはしない。


【潤滑油事業について】
―今後の潤滑油事業については?
我々は決して潤滑油をないがしろにしているわけではない。2012年より自動車用潤滑油の担当部門を統合し、1人の販売担当者がワンストップショップで燃料油から潤滑油の販売までの全てを管掌できる組織体制へと移行中だ。我々の願いとしては、SSを中心に「モービルワン(Mobil 1)」のブランド力を駆使し、もう一度かつての栄光を取り戻したい。過去には様々な理由で同製品は伸び悩んだ時期もあった。ただ、エクソンモービルとの提携関係は現在も継続しており、彼らももう一度「モービルワン」のブランド戦略を見直そうとしている。我々もその戦略に乗りながら国内販売を増やしたい。自動車用以外にも船舶用や航空用などエクソンモービル製品契約ベースでの潤滑油を販売しており、製品のアップグレーディングも今後より加速させる方針だ。エクソンモービル時代に省力化・効率化を図り過ぎて必要以上に製品ラインをシュリンクさせ、顧客のニーズにミートしなくなった苦い経験がある。かつてのモービル時代のSSには「モービルワン」のほかに、「モービルスーパー」や「マルチグレード」などの廉価なエントリーモデルも揃い、幅広い顧客層のニーズにミートしていた。そこでもう一度、自動車用、公共用、船舶や航空機といった専用ラインナップの見直しや製品知識の教育をやり直しに取り組んでおり、その成果も出始めている。また、エクソンモービルと我々は共同作業でのトヨタ自動車への供給契約を持っている。エクスプレスでジョイントの技術開発に加え、マネジメントレベルでも色々なコミュニケーションを図っていく。燃費性能に優れたトヨタのアクアには、実は我々の油が入っており、もっと宣伝して欲しい気もする(笑)。こうしたアップグレードを進めながら、トヨタ以外の他社との連携でもお互いウィンウィンの関係を築いていきたい。

【業転問題について】
―業転問題についてはどのように考えているか?
業転について語る場合、結局のところは需要と供給の問題に行き着くものと考えている。日本は島国のためにマーケットで自己完結できるような誤解を持たれがちだが、実はそうではない。油はシーレーンで入ってくるわけであり、クローズドマーケットにはなりえない。アジアの周辺国も含めた形でとくにサプライサイドで考える必要がある。我々は国内の生産基地の国際競争力をつけながら、攻められるのではなく外へ攻めていきたい。韓国などは国内がオーバーキャパシティだと言われているが、あるタイミングで我々のガソリンが入っていける。入られるよりは競争力をつけて出していくことに注力したい。結果的にそれが国内の需給バランスの良い影響につながると考える。


【系列特約店・代理店へのメッセージ】
―最後に、系列特約店や代理店へのメッセージは?
SSを中心とする「ブランド」を大切に、今年も顧客に選ばれる販売拠点づくりに取り組んでほしい。全てのエンドの顧客に選んでもらえるような「オンリーワン」の存在になってほしい。我々は代理店・特約店の皆様とともに「ワンチーム」となって厳しさを増すビジネス環境の中で勝ち残っていきたい。2014年は、昨年からの各種プログラムにさらに磨きをかけながら、新たな取り組みによって「選ばれる価値」を高めていきたい。新体制以降に継続している部門横断のコミュニケーションを通じて、個々の代理店・特約店の皆様とより強い信頼関係を築き上げたい。我々は、最適なサポートの提供を約束する。実行に際してはコミュニケーションを深化させ、各地で開かれるEMG会やIF会、ガス会の関連委員会などと緊密に協力しながら、各部門が全力で展開していく方針だ。最適なプログラムを組み合わせることによって、SSや代理店・特約店の皆様の「個の力」を高めていく。あらゆるチャネルでのコミュニケーションを通じて、それぞれの強い「個の力」の方向性を一致させ、「グループ力」を高め、最強への道を歩んでいきたい。


(櫻田光治)


posted by cherry at 02:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 石油関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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